一橋中学校通信教育課程を見つけたのは2002年の1月でした。
たまたま手にした前年三月の週刊誌に、通信制中学の卒業式が載っていました。
卒業生は老人ばかり。
すぐに電話して条件を聞いたら、資格は中学を卒業していないことだけ。授業料無料。
直ちに応募しました。それからの人生の楽しくなったことといったら・・・・もう大変なものでした。
つれあいは「いまさら中学の勉強なんかしてなんの役に立つんだ?」と呆れていましたが、
「趣味なんだから」で押し通しました。
目標は数学です。
国語や社会は独学も出来ますが、大好きな数学だけは長年躓いていました。
こればかりは独学は難しい。
XやYの出てくる数学というものを一度解いてみたいという長年の夢を叶えようと張り切りました。
でも1年生の「方程式」がたった2時間の授業だけでは到底呑み込めず、
数学好きの嫁にメールで教えてもらってもなぜか躓いたままでした。
「文字式」はメルマガで毎朝問題を送ってもらい、
長い問題でも90問を30分でこなしていたのに、なぜ方程式だけが呑み込めないのかと、
嫁が不思議がるのでした。
それが4ヵ月後突然!腑(ふ)に落ちたのです。分かってみればなーんだという感じでした。
苦労しただけに方程式が一番好きになり、
2年生で連立方程式を習ったとき、ますます好きになりました。
学校までバスと地下鉄を乗り継いで片道1時間5分。
膝を患った半年間はきつかった。
まともに歩けなくても月2回ほどのスクーリングだけは休みませんでした。
それほど学校は魅力的だったのです。
若い先生がたから習うことも、同年代の仲間とおしゃべりすることも、
年2回の遠足も、とにかく楽しいことばかりでした。
我々のクラスは18人も卒業できましたが、後輩のクラスはいずれも一桁で、
校名も『神田一橋中学校』と統合の為変更になり、通信の先生も減りました。
閉校にならなければ良いのですが心配です。
私たちは卒業してからも、同級生達と時折東京散歩を楽しんでいます。
学校の写真はとても沢山、でもみんなプリントしたものばかり。
カメラが直ったら複製します。