私が 幕末を生きた祖父にあこがれるのは、明治になるや物書きを目指した人だからです。
文章を書きたがる癖は祖父譲りだとひそかに思っています。
父も理路整然とした文章を書いたし、読書好きの母も作文は上手でしたが。
祖父はその父親も幕末の志士として死んだらしく、自分も尊王の軍に加わりながら17歳で病気により志を遂げず、といっても天狗党の仲間や彼の兄は敗北して殺されたのだから、生きてよかったのですが。屈折した思いを新聞発行にぶつけた祖父。酒を浴びて四十で急死。なんか会ってみたかった人です。熱い思いを聞いてみたかった。
祖父の早すぎる死で孤児の憂き目を見た父は、だから酒もタバコも一切やらない堅物でした。そうなると普通次の世代は又酒飲みになりそうですが、我が家の男性は誰も酒タバコ一切やりません。なのに私はビールの味が好き。但し350mlが適量でそれ以上欲しくはないけれど。甘口の日本酒コップ半分も適量。・・・おっと話がそれました・・・
私は幕末の物語に心惹かれますが、筑波山に決起した天狗党の乱はあまり語られていないのが不満です。もっと読んでみたいし、いつか筑波山に登りたいとあこがれています。
19歳の兄とともに17歳だった祖父が天狗党に加わって水戸を離れたとき、その母親はどんな思いで送り出したのでしょうか?私の曾祖母はどんな暮らしをしていたのでしょうか。幕末を生きた女性達は苦難にどう立ち向かったのでしょうか。色々気になりますが、祖父は身元を明かさなかったので調べる由もありません。
だからよくは解らないままの祖父に、尽きない憧れを募らせて居ります。