このごろ毎晩NHKラジオから『シェフ』と言う歌が聞こえてきます。素直な歌い方が好きだし歌詞が気に入りました。
「菓子パン一個の暮らしに終わりを告げたくて、目黒のイタリア料理屋で働くことにしたんだ・・・・」と始まる歌で、「・・・一生懸命やることさえも、汗水たらして働くことも、バカにされてしまう世の中だから、人は素直になれなくて・・・」と言いながら、まかないの食事が食べたくて働き始めたミュージシャン志望の若者です。
楽しそうに料理しながら『夢を忘れちゃいけねえ』『生き方にレシピはねえんだよ』と励ますシェフの言葉に彼はだんだん引き込まれてゆきます。『一度や二度の失敗がどうしたんだ。雨にも風にも負けない心を持て』人生の師にめぐり会った若者の素直な喜びが伝わる歌で、大好きになりました。
このごろ喧しいニュース。頭が良すぎて挫折を体験できずに東大を出たような若者達が、ずる賢く立ち回り巨万の富を追いかけて躓きましたね。彼らは逮捕されなくても幸せではなかったと思います。
昔の新聞やラジオだったら、決して彼らごとき輩を、英雄だカリスマだともてはやしたりしなかったでしょう。生き方に品が無いもの。昔なら『品性下劣』な人間は幾ら儲けようと尊敬はされなかった。むしろ揶揄された。
それを時代の寵児ともてはやした挙句逮捕されれば拘置所までカメラの列が追いかける。マスコミも実に下品です。選挙の看板に利用した政治家達も、一体何処を見ていたのでしょう?
昔の実業家は、儲けるほど世の為人の為に尽くす方法を考えました。今の虚業家はマネーゲームを楽しみマネーだけを追い求める。立派なビルに住み、貧乏人を馬鹿にして、自分の頭を過信している。智慧がなさ過ぎます。頭が良いのではなく悪知恵だけが発達してしまったいびつな人間。気の毒ですね。彼らが法の裁きを受けたあと、これに懲りて全く違う生き方が出来たら偉いと思うのですが。汗して働くことを覚えて欲しいものです。
若いとき額に汗して働くしんどさを知らないと、まともなものにはならないと思います。
お金・・・億だ兆だとなるとさっぱり実感がありません。
何百億持ったところで一生で使い切れないじゃないですか。要らないはずですそんな大金。
そういう資産を残して子孫に相続争いをさせるなんて、不幸の種をまくばかり。電鉄会社のドンの例も記憶に新しい。マネーゲームは程々にしておかないと、幸せをドブに捨てる破目になってしまいますからね。
家一軒持てなかった私が言ってもやっかみに聞こえそうだけど、一生貧乏しても歳取ってから「楽しいよ」って言っていられる方が幸せってもんでしょう。そうじゃありませんか?
川越街道 下練馬宿の富士塚。(小山を作って富士山の溶岩を載せて祀る、登山出来ない人の為のミニチュア富士山)富士嶽神社の脇にありますがずいぶん荒れてしまいました。
昔ここで幼い息子と撮った写真は、まるで深山幽谷に出かけたかのようで嬉しかったのですが、
今は木々も枯れ、情けない姿です。小さなお宮には神主さんも居ません。