今朝台所でラジオを聴いていたら、ミヒャエルエンデの言われた言葉が話題になっていました。
『ネバーエンディング ストーリー』などの著者が大分前に今を見越したような発言をされていたそうです。『マネーをおカネに戻さないと将来大変なことになる』と。
この場合の『マネー』は投資、投機、マネーゲームに動くマネーのこと。『おカネ』とは労働の代償として得て、人生の為に消費するもの(財布の中身や預金など)という解釈でした。
ホリエモン達が逮捕されて、彼らが浅智慧で引き起こした事件が、庶民にもおぼろげながら解りかけたところで、こんどはもっと裏で彼らを操り利用していた村上ファンドのからくりがバレて、もっとウワテが居たんだなと呆れたら、こんどはそこで日銀総裁が自分の金をベラボーに増やしていたんですって!?。
金に詳しくない庶民は、爪に灯ともすようにコツコツ貯めても利息はゼロに等しい。金を誰よりも良く知っている立場の金持ち連中は儲けられるだけ儲けている。「日銀総裁は究極のインサイダー取引をしていたことになる」と聞いてそうだなあと納得している私。100円の支出にも神経を使って、『無駄なく』と心がけなければ守れない家計。大金を動かして何倍にもするゲームに庶民は参加できない。(参加したくもないが)
めちゃくちゃ儲けた者が勝ち組で、労働の代価を充分に獲得しかねているものが負け組みだとバブル以来言われてきたけれど、最近続く逮捕劇で、世間の認識もすこしは変わってきたようですね。
お金はなくても負けたなんて私は思ったことがない。貧乏は日常だったけれど昂然と顔を上げて生きてきた。私は私の価値観で判断していれば良いのだもの。
マネーゲームに夢中の人々は、好んで六本木ヒルズに住みたがるようですね。
六本木ヒルズは一度だけ通ったけれど、今の姿を私は好きになれません。六本木のあの古かった町が、全部壊されて廃墟みたいに見えた頃、たまたま通りかかって何故かとても悲しかった。
そこに馬鹿でっかいビルが並んで、展望室に上がるのに1500円かかるそうです。あんなところで街を眺めて何が面白いの?何が美しいの?
あんなところに住みたくも働きたくもない。ヒルズ族を羨ましいなんて思わない。私には関係ない街です。負け惜しみではなくそう思います。
これからも『動かすマネー』は持たないけれど、ささやかな「おカネ」だけで満足して暮らすことに致します。知足第一富。
すごーく貧乏だった頃のわたし