今日は、62年前に広島が、初めての原爆実験の地にされた日ですね。だから、平和について考えたいと思います。
改憲論者は、『アメリカに押し付けられた憲法だから、早く改正しないと、日本国の沽券にかかわる』ような言い方をしながら、アメリカに都合のよいように改憲しようとしていますね。なんで、アメリカに協力する為に、憲法を変える必要がありますか。
アメリカに守ってもらわなければ、国を守れない現在の状態はおかしいというけれど、もし軍備を確りしたら、外交はやりにくくなって余計な敵を作ることになりませんか。
たとえ誰に押し付けられたにしても、この憲法が有ったからこそ、62年間戦争に巻き込まれずに経済を立て直してこられたのです。
敗戦の混乱期は、経済は壊滅し庶民は飢えて、中国人、朝鮮人、台湾人などの一部と、日本人のヤミ成金だけがヤミ市で幅を利かせていたのですが、朝鮮動乱で軍需物資が売れると、経済は目覚しい発展を遂げてゆきます。(格差は激しかったけれど)
もしも憲法九条の縛りがなくて、朝鮮戦争のとき『日本は民主主義国家の一員に生まれ変わったのだから、共産軍と戦うために国連軍の一翼として派兵しなさい』と言われていたら・・・???
ベトナム戦争にも、同盟国として日本軍が駆り出されていたら・・・???どれほどの人が死んだでしょう。
この二つの戦争にもし日本が当事者になっていたら、どれほどの家庭が悲惨な目に遭った事でしょうか?そうして、日本国はどれほど世界からの信頼を失ったでしょうか?
なのに、近年になってだんだんとアメリカの戦争を手伝わされ始めている。これをもっと簡単に手伝えるようにしようと言うのは何故ですか?積極的にアメリカを手伝えば、日本もテロの標的になります。六本木ヒルズを爆破されるかもしれない。テロと闘うほど困難な事は有りません。現にテロに勝ったためしが無いではありませんか。憎しみは止められないのです。その上テロリストが核を手に入れるのは時間の問題だとか・・・小さな核で自爆テロをやられたら???どんな事になるか想像もつきませんね。
テロを仕掛けられる原因を作らないことしか手段はないのに・・・この62年間戦わなかった事で、激しい憎しみを向けられていない日本が、アメリカにくっついて戦ったら、テロリストと言う一番危険な敵と対峙する破目になるでは有りませんか。
日本人の宗教観は元来八百万の神の国だから、他国からは曖昧に見えて、キリスト教を振りかざしても居ないし、仏教は有っても、仏教徒が他の宗教を攻めたことは一度もないから、全く宗教対立にさらされては居ない。嫌悪感をもたれる事が少ない。今のまま穏やかに付き合う国でいればいいものを、何をすき好んで軍隊を動かそうと言うのですか?
昭和の十年代、庶民は戦争熱に浮かされていました。中国に勝った勝ったと浮かれては、提灯行列だ、旗行列だと騒ぎ立てた。
『チャンコロ(中国人の蔑称)は劣等民族だから、神の子である日本民族が、彼らの愚かな政府を倒して、彼ら人民を指導教育し、大東亜共栄圏の一員に育ててやらなければならない』と大真面目に考えていました。本気でそう思わされていたのですよ。
大日本帝国政府は、一部の反戦論者を、共産主義者だろうとそうでなかろうと、片っ端から投獄して、口を塞いでいたから、誰も一般庶民に日本や世界の実情を知らせる事が出来なかった。
マスコミも、政府に追随しないと生き残れなくて、嘘を平気で書いていた。
南京大虐殺を目にしながら、新聞は平和な風景を載せて、まるで無血入城したかの如く、宣伝した。南京の屋台で、日本兵がのんびり水餃子を食べている写真を見て、兄は『ありえない』と言いました。占領後数日で屋台が出るはずもないし、現地通貨を兵隊が持っているわけもない、第一、もっと北の料理である水餃子が、当時の南京に有るわけがない』と言うのです。
でも日本国内にいた私たちには、それが嘘だと知るよしもなかったのです。
国民が政府の言う事に無批判でいたら国は危うい。
『戦後レジーム(フランス語なんか使うな!)からの脱却を図るため、憲法を改正しよう』と、安倍さんは旗を振って今回惨敗したけれど、でもその意味で負けたわけじゃなかった。
負けた理由は、任命責任や、危機管理能力の無さや、年金や、格差問題だったのですから、九条を守りたい私たちは、まだまだ油断できないと思っています。
素晴らしいTBを↓色々頂きました。どうぞ読んで下さいね。