テレビはあまり見ないけれど、気になるものに二度出会いました。
何億円もの実弾を使って、毎年行われる自衛隊の演習を、喜んで見に行く若者たち。
戦車に乗りたい女子高生。ゲームや漫画の影響で、戦争をかっこいいと勘違いしている怖さ。
戦争は殺し合いなんだ。死んだ者は生き返らないんだ。泥まみれで汚いまま死ぬんだ。戦争で死ぬほど惨めなことはないんだ。・・・・バーチャルじゃないんだ。あんたたちには全然わかってない。
何がカッコイイだ。殺人兵器だぞ。
あんたも泥沼や、火の海の中で死んでも良いのか?戦えばどっちの側にも死者は出るんだ。
勝っても負けても、トクはしない。儲けるのは武器商人だけだ。
戦争なんて汚くて、ひもじくて、痛くて苦しいもんなんだ。カッコイイことなんかありゃあしない。
叫びたくなりました。
もう一つは、フランスの映画製作の話。題名解らなかったけど、見たいし、演習見て浮かれてる若者に見せたい映画。
本物の少年兵が、少年兵を演じた映画。
アフリカの内戦と言えば、ウガンダ、ルワンダ、シエラレオネ、ソマリアなどの名前は思いつくが、リベリアの内戦は知らなかった。
リベリアと聞いて連想するのは「タンカー」だけ。税金の関係で、リベリアに船籍を置くタンカーが多かったから。
でもこの映画で描いているのはリベリアで本当に有った内戦に無理やり狩り出された子供たちの悲劇だった。
10歳以下の子までいた。大人たちは彼らに人を殺すことだけを教え、殺人兵器として最前線で使い捨てにした。
戦争が終わって生き延びても、字も読めず、人を殺す以外になにもできない、心を病んだ子供たちが残った。
映画監督が、彼らを役者に育てて映画を作った段階で、初めて子供たちは現実を直視できた。
今では彼らのような元少年兵たちの、育て直しが行われている。 そういう話だった。
戦争は理不尽なもの。汚いもの。エゴのぶつかり合い。子供が機関銃を連射して、老人や女子供を惨殺する。カッコ良さなんてどこにもない。恐ろしいばかりだった。
平和ボケの日本の若者に見せたい映画でした。 題名は何かしら?
[追記]
gakis-roomさんが、映画の題名は「ジョニー マッド ドッグ」だろうと教えてくださいました。大分前の映画だったんですね。
見たいと思ったけれど、直視できそうもありません。凄い映画ですね。
しかしこれほどリアルに作ったら、演じた少年たちへのセラピー効果は大きかったでしょうね。
リベリアの内戦はとうに終わっているけれど、ソマリアなどアフリカ各地で、大人に利用された少年兵たちの悲劇は繰り返されているのでしょう。おぞましい・・・・・・
学校へ通うべき子が、人殺しだけを教えられて、無感覚のまま狂暴化してゆく、恐ろしすぎるし、可哀そうすぎますね。
世界中から戦争をなくせる日は、来ないものでしょうか?
ーーー