「96歳の遺言 戦争だけはやっちゃダメ」
朗読の動画はこちらからご覧頂けます拡散をお願いいたします。
世の中ますますきな臭いので。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日は2ヶ月くらい前に予約して居た本を図書館の分館まで取りに行き、ついでに公民館に5月からの高齢大学の申し込みを済ませてきました。
今年から、別々に入学式も修了式も、三つの公民館それぞれで行うそうで良かったです。わざわざよその公民館まで行かないで済みます。
さて、やっと借りたのはこの本です。
30歳で産業廃棄物処理会社の社長になって、悪戦苦闘の末大成功を収めている女性のお話です。
1999年2月、テレビのニュースショーが、所沢の野菜からダイオキシンが検出されたといいたてて、所沢どころか、埼玉の野菜が売れなくなってしまいました。後で、野菜からはダイオキシンは検出されず,お茶の葉だけに認められたと,テレビは謝ったけれど、地元民には「ダイオキシン怖い」という印象が強く残って、所沢市、川越市、狭山市、三芳町にまたがるくぬぎ山という雑木林地帯にずらりとあった、産廃処分場を追い出しました。最大手の会社だけは、ダイオキシンを出さない施設を持っていたので、出てゆけと言われても出てゆくわけには行きませんでした。しかしダイオキシンが出ない設備でも、焼却すれば蒸気が出るのできみ悪がられ、設置してたった二年で焼却炉を取り壊しました。
そんな頃に「自分に社長をやらせて欲しい」と30歳で2児の母だった長女が、創業者の父に申し出て、「1年試しにやってみろ」と言われます。
それからの悪戦苦闘、汚ないイメージを変えようと、従業員に週刊誌やタバコの吸い殻を散らかすなと厳しくします。休憩室も一箇所にまとめて、時間内にサボらないよう厳しくします。次々と新しい提案をするので、年かさの男たちは腹を立ててみんな出て行ってしまいます。(結果従業員が若返りました)新しい人材を得るには、本社屋も新築、作業場も全て屋内にします。よそで扱えないものまで再資源化に成功。
近隣の人たちは逆に「建物の中に隠れて何やってんだか」と猜疑の目を向けます。
いろいろ苦労の末、廃棄物を燃やさず99%再資源化してその様々なリサイクル製品を売るようになります。
「ISO3統合」を一年で達成。(現在ではなんとISO 7種統合マネジメントシステム認証工場になっています)それからがまた面白いですね。周辺の荒れ果てたクヌギ林を借り受けて、そのために人を雇って整備し、花木園を作ったり、蛍を育てたり、日本ミツバチを飼ったり、環境改善に努めて、そこで近隣住民を招いて夏祭りをしたり、だんだんに近隣の理解を得てゆきます。
リサイクル工場に見学コースを作り、学校の社会科見学を呼び込んだり、どんどん有名になって、中南米の大使たちが見学に見えたり、総理官邸に呼ばれたり、大臣が視察に来たり。女性社長は大活躍。
テレビにもいろいろでました。
頭脳と、度胸と、体力で、大成功を収めるまでには、たくさんの涙を流し、大資本をつぎ込む起死回生の大博打もうち、本には書ききれない苦労があったでしょう。
シングルマザーになって子育てにも一生懸命。一男一女は立派に育っています。
私も練馬に住んでいた頃「所沢のダイオキシン騒動」はテレビで見ていました。いい加減なテレビ報道で、大混乱が起きたのでした。それにしても、元禄時代に拓かれた開拓地の里山が、90年台には産廃銀座になっていたのが、いまは、蛍や日本ミツバチが育つ綺麗な林になっているそうで、良かったですね。
三芳町の一番辺鄙な端っこに、広大な敷地を管理し、その二割だけをリサイクル工場に使っているそうです。遠いから行ったことはないけれど、見学したいものですね。
お昼に借りてきた本を、一気に読んだところです。もう一度ちゃんと読みましょう。
このお花なんでしょう?(オステオスペルマム とdekoさんが教えて下さいました)
花びらがつまんだようになっている面白い花ですが、平たい花びらもまじっていますね。と思ったら、この花は時間の経過とともに花びらが平らに開いてゆくのだそうです。gakis-roomさんが教えて下さいました。
スプーン咲きと言うのだそうです。 まさにスプーンですね。
ーーー