清掃会社から派遣されていた会社でびっくりするような事件がありました。こんなことを話題にするのは嫌で、今まで誰にも言いませんでしたが、20年もたったことだから語っても良いかと思います。
派遣先の企業本社ビルの入り口に、ある朝何人かの人が立ち、出勤してくる社員達にビラを配っていました。ビラの内容にはびっくり仰天。
ある重役の奥さんが実名を出して家庭内の恨みつらみを洗いざらいぶちまけて一方的に夫を糾弾していたのです。
企業戦士がいかに家族をないがしろにしてきたかと思わせる内容で、もしもビラの通りだとするならば・・・いちいち具体的に年月まで記して、奥さんの辛いときに夫はいつも冷たかった、子育てにも、妻の実家の不幸にも無関心だった。実家に駆けつけたかった時にも行くことを許さなかった。妻を奴隷のように扱い、なにを話しかけても返って来る返事は『馬鹿』の一言のみ。自分勝手な行動ばかりで、家族には充分な生活費も与えなかった・・・と言うことらしいのです。それにしてもこんな個人的なことを会社中に公表するという凄まじさ。夫の名誉をずたずたに傷つけると同時に妻の名誉もずたずたになる。まるで刺し違えるような作戦を、止める人は周囲に居なかったのでしょうか?もし相談相手が居たなら『そういうことは会社にではなく、家庭裁判所の相談室でぶちまけなさい』などとすすめたでしょうから。彼女はよほど孤独だったのでしょう。ビラを配っていたのは恐らく支援者ではなく、奥さんが雇った人たちだったのでしょうね。家庭の恥をさらした重役さんがその後どんな立場に置かれたかは知りません。
その重役さんと全く同姓同名の有名人が居まして、その人も離婚騒動がありました。姓名判断も当たることが有るのかなあと思ったものです。
夫婦ってかけがえの無いパートナーとなれる人もいらっしゃる反面、恨み合うと大変なことになるのですね。このご夫婦、前世はきっと仇同士だったのでしょう。夫のプライドをぶちのめすよりも慰謝料とったほうが良いでしょうに、打算も吹っ飛ぶほどの怒りを爆発させた奥さんはその後どうなったでしょうか?子供はどう思ったでしょうか?夫から馬鹿にされ続けたと言う怨念の深さは恐ろしいものでした。
その点、訓練校の同級生仲間は、無一文で離婚してもけろっと元気でした。『働こうとしない亭主なんか放り出しちゃったほうが、慰謝料は取れなくてもせいせいするわ』という感じ。お母さん達は、独身に戻ってむしろ元気が出たようでした。自立できる人は強い。
その点良いとこの奥様は生活力が無さ過ぎるなあ。恨んでるひまに自立したら良いでしょうにね。
こんな悲しいご夫婦ばかりではありませんよね。愛の物語もいろいろあります。
私の友人は60歳のときに、百歳に近い姑さんを残してご主人に先立たれてしまいました。子供は無く、姑さんと二人だけで取り残されたのです。
実家にも百歳に近い実のお父さんが居らっしゃるし、彼女の暮らせる部屋もありました。近所の人は彼女が姑さんを施設に入れて、お父さんのところへ帰ってしまうだろうと噂していました。
しかし彼女は姑さんをその後8年間105歳で亡くなるまで家で優しく看取りました。彼女が偉いのは勿論ですが、先立たれたご主人がそれまで本当に奥さんを大事にしていたからこそ出来たことでした。お姑さんも嫁を大事にしていました。ご夫婦仲が最高に良かったからこそ、お姑さんも幸せだったのだと思います。お姑さんは最後には嫁を母親と間違えていました。それほど頼り切ってくれたのです。夫の親と実の親に思う存分孝行した彼女は、今もとっても楽しそうに地域ボランティアで老人達のお世話をしています、自分だって70歳なのですけど。幸せそうですよ。その生き様をずーっと見ていた地域の人々が彼女を心から尊敬していますもの。
色々な人生がありますが、お互い 連れ合いは大事にいたしましょう。
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六地蔵様。 新しいほうのカメラが修理から戻ってきました。今度は大丈夫かな・・・