八王子車人形は有名ですが、吾が町のわが集落にもそれが有るのでした。
竹間沢車人形 「熊谷」・・・町立歴史民俗資料館 展示
説教浄瑠璃に合わせて、車の付いた箱に腰掛けて一人で操る人形です。
手と顔は両手で、足は両足で、腰にくくりつけた箱車を動かして、一人で操るのはさぞかし大変な熟練を要することでしょう。
人形制作の道具も展示されていました。
安政時代、竹間沢の神楽師の家に、二宮村(現在の東京都あきるの市)の、車人形の座元の娘が嫁ぎました。説教浄瑠璃を語る彼女は、車人形一式を持って輿入れしました。実家の支援で”竹間沢車人形”が誕生したのです。
明治の頃は大変盛んで、関東各地で興業を打っていたそうです。やがて他の娯楽におされ、だんだん衰退して、50年間の空白(戦争をはさんで)がありました。
昭和46年に県の調査で、しっかり保存されていた人形一式と、経験のある座元の老いた兄弟が世に知られて、復活することになりました。
老いた人形遣いの弟さんの方ははすでに失明されていましたが、見事に人形を操ったそうです。
昭和47年6月、50年ぶりに公民館で上演。見事に復活を果たしました。
老兄弟の兄の方の息子さんが現在の当主で、今も保存会によって毎年上演されているとのことです。当主の家の門には「無形民俗文化財竹間沢車人形」と言う標識が立っています。
次の機会に是非拝見したいものです。