小泉さんが安部さんたちに『鈍感力を持て』と言ったんですってね。でもね、政治家がこれ以上鈍感になっちゃ困るわね。すでに相当鈍感じゃあありませんか・・・
無神経な失言を繰り返すわ、仲間内にだけ言うべき事を公に喋って物議をかもすわ・・・気配りが出来ないというか、緊張感に欠けているというか・・・政治家たるものこれ以上鈍感になられたら、国民はたまったもんじゃあありませんよ。
と言いながら、私は鈍感力を持ってます。戦争が私を鈍感にしたから。焼夷弾が降ってこなくなっても、飢餓状態は続いたし・・・
大人になってからでも、就職困難で、やっと就けた仕事の中で、たとえ失敗しても、すばやく謝って、それ以上悩まない生き方が身につきました。ストレスだらけだったから、ストレスに圧し潰されない前にさっと身をかわす。そりゃあストレスで胃が痛くなったり、だるくて動けなくなったりまではしますよ。でもそこでお終いにしちゃう。いつまで恥じたり、後悔したりしてたら身がもたない。挫折は日常茶飯事だったから、ヤバイと感じたらさっさと向きを変える。14才からだんだんと身に付いた特技だと思います。
でも、この図太さが、周りの人にどんな迷惑を掛けていたか・・・私自身気付かなかったことも多いだろうなあと思うことがあります。
自分は、大抵の事には驚かないから、人様にも口癖のように『空から爆弾降ってこないから、何とかなるわよ』と簡単に言っちゃう。世の中、どうにもならない事だって有るのにね。
自分は、どうにかなってここまで来られたから・・・人様にもついそう言ってしまう。
私に色々言われて元気が出て、『貴女にのせられて良かったわ』と言ってくれる人も居ます。それはその方自身にエネルギーが有ったからで、エネルギーを失くしている人に向かっては、私は何も言えません。
昔、中学さえ出られなかったのに、苦学して大学を目指そうと思ったことが有りました。ソシアル ケースワーカーになりたかったのです。でも今にして考えると、もし大学を出られても、ケースワーカーは無理だったなと思うのです。世の中には様々なタイプの方が居られます。ウツ病の方に面と向かったら、私は何も出来ない。ウツの人に励ましは厳禁です。共感して聞くしかないのに、私には共感が出来ません。鈍感力を持ち過ぎているから。
鈍感力は連れ合いにも多大な迷惑を掛けているようです。子供たちにはどうだったでしょうか。娘のほうは私以上の図太さを存分に活かしていると思いますけれど。
娘のお雛様を十数年ぶりに飾っています。家が狭かったから、ケース入りの木目込み親王揃です。
お顔が好きです。
私自身のお雛様は五段飾りでしたが、戦後六畳一間の暮らしで、しまい場所に困り、児童保護施設に引き取ってもらいました。
さて只今古日記を引っ張り出して、戦後の思い出をまとめつつあります。なかなか時間がかかっていますが、そのうちアップします。
とてもいっぺんには書けないから、とりあえず14才からの5年間だけでまとめるつもりです。