昨夜は素晴らしかった!!
いつもここにご紹介している、吾が町の資料館にある萱葺き民家で、私たちのお話サークル「かにかにこそこそ」による、夜語りが催されたのです。
私は一番新米だから今年は語りませんが、脇で写真を撮っていました。但し、フラッシュは焚けないから、私のカメラで写る範囲で、薄ぼんやりした写真です。
民家の入り口には篝火が赤々と燃え、その間に見えるのが、座敷の暗い照明です。
舞台装置はなかなかの風情。第一部にはここにススキがどっさり活けてありましたが、撮れませんでした。
初めのうちは恐くないお話。
若いお母さんが「魔法のビール」と言う楽しいお話。写真は失敗。
二番目は、朝鮮民話で「間抜けなトッケビ」忘れっぽい魔物のおかげで村中が助かる楽しいお話。
三番目は、アメリカ民話で、黄色いリボン(西部劇では有りません)生涯黄色いリボンを首に巻き続け、その理由を語らなかった女性が、年をとって、死に際に夫にリボンをほどかせたら!?突然怪談になって終わりました。
四番目、南の国の民話「歌う骨」 ここから恐くなり始め・・・でもハッピーエンドの「継子いじめ話」
ここで休憩。第2部のコワイお話が始まる前に、歴史民族資料館の方が、昔のやり方で行燈に火をつけてくださいました。一分で火がついたのにはびっくり。
火打石を2~3度打っただけで、火打ち箱の中の”ほくち”に火がついて、それを”付け木”(経木に硫黄が付いているもの)にうつして、行灯の中の燈明皿の灯心にともす、見事な早業でした。
さて、第2部のトップは、恐ろしすぎて涙が流れる戦争民話。「青い火」日中戦争生き残りの老人が、胸につかえていた、六十数年前の話しを東北弁で語る。自分達の部隊が理不尽に殺した、多くの年寄りや子供の遺体から、燐が燃える青い火が見えた話。ベテランの語り手は、老人になりきって語りました。
重苦しくなったところで、六番目のお話は・・・今は昔・・・の今昔物語から「美濃の国 紀 遠助 女の霊にあいてついに死ぬるの話」橋は幽界と現界の境目でそこで女に逢うと恐ろしい・・・
七番目は「蜘蛛の化けもん」泊まると化けもんに食われてしまう寺で、化け物退治したお話。
八番目は「金瓶と幽霊」肝の据わった嫁さんが、幽霊と会話をして、床下の金瓶を見つけ、それを護っていた幽霊を供養する話。
最後は「雪女」聴きなれたお話だけれど、ベテランが語ると臨場感に溢れ、迫力満点。
以上、広い座敷に溢れた観客は、実に静かに聞きほれていました。何年も通うリピーターが半数、今年は若い人が増えてよかったそうです。
仲秋前日の月夜に、昔の家で、コワイ昔話・・・素晴らしい催しでした。来年は私も出させてもらえるでしょう。
終わってからみんなで、色々ご馳走になりながら観客のアンケートを読んで、励みになりました。
車で家まで送っていただいたら、10時に近くなっていました。